直島の小さな入江にあるグランピング施設『SANA MANE』の中心に建つ、有機的な木のサウナ『SAZAE』。CNC加工した、28㎜厚みの合板を150段積み重ねてできた、木の組積造への挑戦。ソリッドな木の塊のサウナは、壁の厚みを平均450㎜とすることで断熱性、保温性を担保している。外部は貝のような、細かいひだを持たせることで、表面に印象的な陰影をつけている。内部では、ひだを緩やかにすることで、体の曲線になじませ、リラックスできる座り心地を実現している。天井のトップライトのみ光が差し込むことで、瞑想的な体験となる。合板1500枚を使用した複雑な形状ではあるが、3D CADを用いてプログラミングされているため、形状のデザインと合板のパネリングは連動してコントロールされていた。一般的なサウナとは異なり、ハイシーリングであるにも関わらず、環境シミュレーションを駆使し、強制換気による空気の流れも設計したことで、温度湿度も最適な状態に保たれている。
The organic wooden sauna “Sazae” is built at the center of the glamping facility “Sana Mane” near the small inlet of Naoshima.
The biggest challenge was the wood masonry, made by stacking 150 layers of CNC-processed 28 mm thick plywood. The solid wood sauna has an average wall thickness of 450 mm to ensure the performance of heat insulation and heat retention.